東南アジアの凱旋門?「パトゥーサイ」

ラオスの首都ヴィエンチャンの観光スポットの一つ、ランドマーク的な存在の「アヌサワーリー・パトゥーサイ」はラオス内戦の戦没犠牲者の慰霊塔としての意味合いで建てられ、ラオス語で「勝利の門の記念碑」を意味します。

ラオスは1886年から長い間、フランス領インドシナとして支配され、1945年に日本軍のおかげで一旦独立はしましたが、いくつかの内戦が続いた複雑な歴史を「パトゥーサイ」の佇まいをどことなく表しています。

この塔はパリのエトワール凱旋門を参考に1960年代に建築がスタートしました。ヴィエンチャンの大統領官邸からまっすぐ伸びる大通りのラーンサーンからは、どこからでも目視できる存在感を示していますが近くで見るとラオス様式の彫刻や装飾が施されています。

「パトゥーサイ」は4本の柱で支えられる正方形の建築物で、門の中に進んで天井を見上げるとヒンドゥー教の神話の神々や3つの頭を持つ像がモチーフに彩られリリーフが施されています。塔の北側には美しく整備された「パトゥーサイ公園」が広がり、涼しげな噴水の周りには南国ムード漂う木々や花々が植えられていて市民の憩いの場この噴水越しの「パトゥーサイ」の眺めも美しく、夜にライトアップされた姿もフォトジェニックなのでお勧めです。

柱の内部の螺旋階段を登ると4階にはラオスの民芸品やTシャツなど土産品が雑多に売られている売店がいくつか並んでいます。さらに階段を登って7階の開放的な展望台や8階(中央塔)の最上階(狭くて窓には格子があります)からはヴィエンチャンのゆったりとした時間や空気が流れる素敵な街並みが一望でるので、ヴィエンチャンを訪れた際はぜひ3,000KIPのチケットを買って登ってみることをお勧めします。

また、「パトゥーサイ」は財政難のために塔の建設後半で工事は中断して、未完成のままの状態だそうです。コンクリートの壁やリリーフの色彩にはどこか中途半端な様子が見て取れるので注意して見てみて下さい。建設が再開されて完成形の「パトゥーサイ」も見てみたいものですね。

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