ラオスの教育の現状

ラオスの教育の現状

ラオスの教育の現状

ラオスの小学校(初等教育)は(5年)、中学校(中等教育)3年、高校(高等教育)3年でその後は専門学校(専門教育)と大学となっている。

ラオスはASEAN諸国の中で唯一の内陸国で中国、ベトナム、ミャンマー、タイ、カンボジアの5カ国に囲まれています。

直接海に面していないことと国土の70~80%が山岳地帯のため産業や貿易面で他の周りの国に遅れをとっていて経済面でも東南アジアの最貧国の一つと言われています。

この様に山岳地帯が多いと言う地理的な背景から、山岳少数民族が多く、道路や電気、水道などのインフラも不完全なエリアも多い上に、ラオ語を標準語として指導する国に対して、自分たちの言語しか話せない民族や自給自足の生活をして収入がない人たちも多く、財政面だけではなく厳しい課題もたくさん抱えているのが現状です。

例えば入学したとしても、通学に片道2~3時間かかったり(雨季で道路が水没したりすると学校にも行けない)、親の仕事(農業など)の手伝いで学校に行けなかったり、弟や妹たちの面倒を見るのに忙しかったり教科書が買えないと言った理由から、出席率や学力不足で留年したり中退する生徒も少なくない様です。

また、歴史的な背景からフランス植民地時代もラオス人民民主共和国として独立(1975年)してからも教育に関しては都市部や王族、官僚にだけ力を入れてきたので、街から離れた農村、僻村は政府から置き去りにされてきた経緯があります。(国立大学が首都ヴィエンチャンに設立されたのがわずか25年前の話です。)

政府に予算がないため、他の国からの援助や支援に頼ってきた依存体質もあり、政府は少し前までは小学校をつくるのに地元の村に資金面や労働力を強要してきた歴史的な事実もあります。

外国からの援助などもあって、この20年くらいで急速に学校を学校を建設してきましたが、それに伴って教師不足の問題も深刻な問題の一つです。

きちんとメインの科目の国語、算数を教えられる教師の数が不足している上、せっかく教師になっても教師としての収入が低く他の仕事に転職する人もいます。

環境の整った校舎やトイレ、グランドを始め、教科書、文房具、制服、遊具などの物質的なハード面の問題に加えて、教師不足、授業科目の充実などのソフト面に関しても教育支援の対象にはなりますが、地域住民の方々の協力や自立に繋がるようなアイデアや技術協力などの支援も考えなくてはいけない問題です。

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